12月11日の日刊ゲンダイの連載に「認知症を疑っている。どうすれば病院へ行ってくれる？」が掲載されました。

親の認知症が疑われるが、なかなか病院に行ってくれない。どうしたらいいだろう――。そう考えている人は多いのではないでしょうか？　私自身も時々、この質問を受けます。

その回答は人と場合によって異なりますが、私は基本的に「短期的には無理に連れていく必要はない。しかし長期的には、本人のためにもサポートする周囲のためにも病院へ行った方がいい」と答えています。病院へ行く時は、「治療・検査の意義」を説明し、本人が納得したタイミングがベターだと思います。

実のところ、認知症の治療で目に見えて効果をもたらすものはありません。認知症の進行を遅らせる薬は何種類か出ており、確かに飲めば一定の効果はあります。しかしその効果は、焼け石に水……とは言わないまでも、正直、専門家がテストをしなければ分からない程度。日常生活が改善されるようなものではないのです。
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