建築紛争・請負契約に関する解決事例
新築で購入した自宅に瑕疵があり、損害賠償請求を行った事例
- 事案
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依頼者であるXさんは、新築一戸建て(2階建)を購入しましたが、住み始めて1か月もしないうちに、1階の天井で雨漏りが発生しました。
Xさんは、雨漏りした後ですぐに施工会社Yに連絡しましたが、施工会社Yは1階の天井で雨漏りなどするはずがないと言って誠実に対応してくれませんでした。
そのため、別の業者に修理をしてもらいましたが、原因は分からず、その後も大雨が降ると同じ場所から雨漏りをするということが続きました。
そうした状況の中で、Xさんは根本的な問題解決を企図して、当事務所にご相談に来られました。
POINT
今回の事例では、新築物件にもかかわらず、引渡し直後から雨漏りが発生していますので、建物に何らかの瑕疵がある可能性が高いといえます。
一方で、中古物件である場合や引渡しから時間が経っている場合には、雨漏りの原因が経年劣化などの可能性も十分に考えられます。
その意味では、まずは雨漏りの原因を明らかにすることが重要であり、専門家に調査を依頼して原因を探ることになります。
- 結果
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今回もまずは雨漏りの原因の調査を専門家に依頼したところ、原因は建築時の設計及び施工ミスにあることが判明しました。
このようなケースでは、施工会社Yに対して、瑕疵修補請求(瑕疵・欠陥を直すよう求めることです)をすることもできますが、Xさんと施工会社Yの信頼関係はすでになくなっていたため、瑕疵修補請求に代えて修理費用に相当する損害賠償請求を求めました。
施工会社Yも調査の結果を受けて、設計及び施工ミスであることを認め、修理費用に相当する損害金に加えて、数十万円の慰謝料を支払ってもらうことで和解が成立しました。